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異常性愛
第14章 宿怨
  
『あの山・・。見えるかな、あの白い家。』

山を指す優子。
その指先を優子の肩の辺りから睨んだ。
いい香りがした。

『ああ見えるよ。』

『あれねレンタル別荘なの。
 ここに来る時はあそこに寄ってから帰るの。
 一時間もかからないわ。最近道がついたしね。』

『借りてるんだ?』

『貸してるの。』

『へぇそりゃすごい。』

『ね、ディー
 いこ。別荘。』

私は卒倒しそうになった。
どこまでタフな女なのか。
私でさえ徹夜のマラソンセックスで腰が痛いというのに。
しかも私は涼子と別れたばかりだ。

『時間? 涼子さん?』

優子は可愛らしく小首をかしげる。

時計を見た。
八時を回ったところだった。
涼子と別れた今、戻り時間は私の都合だけとなり余裕はある。
夕方までに帰社できれば問題はない。


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