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異常性愛
第2章 涼子について
屋上駐車場で涼子を待つ間、直前のセックスを反芻(はんすう)していた。
遠慮なく膣に射精するセックスは、いつもと違う余韻を下腹部に残した。
股間が軽くなったような気がする。
『あら?待っててくれたんだ。』
驚いた表情の涼子が歩いてきた。
『もう行ったのかと思ってたわ。冷たい人だものね。』
クルマのドアを開けて助手席にポンとバッグを放り投げると、涼子はニコッと微笑えんだ。
風になびく柔らかい髪を押え、子供を見守るような優しい眼差しを私に注ぐ。
猥褻の一切を拭い去った涼子の表情に、名残惜しさを感じてしまう時がある。
『じゃ いくね。』
『じゃあな・・。』
シートに収まった涼子に小さく手を振ると、運転席から私に手招きしている。
スーっと下がるウィンドウに映り込んだ私の顔が、涼子の顔へ変わっていく。
『なんだい?』
覗き込んだ私の首に手を廻した涼子は、耳元で『スケベ』と囁き、耳たぶをべロッと舐めた。
私が首をすくめると、涼子はフフッと笑って出口へと消えて行った。