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異常性愛
第15章 コンジャンクション
『ごめんね。湿っぽくて。
それで、まぁ母ちゃんのことさ。
昨日先生と言い合った中にね、
俺が親父とうまくいってなかっただろって、
ポンと言うんだよ。
なんで解るのかなって思った。
俺は無理強いされるの嫌いなんだ。
理由もなく、
力で言うことをきかされるってのが嫌いなの。
親父がそうだった。
朝から晩まで、俺の顔 見たら怒るんだよ。
拝め、拝めってバカみたいにさ。
俺がやる気無いの、見ててわかるんだろうな。
すぐ殴んの、パンとかじゃないよ。
もうボッコボコに。しょっちゅう顔腫らしてた。
だから大人がいやとか社会がいやとかじゃなくて、
理不尽なことが大嫌いで、そういうことになったら
誰とでもぶつかって噛み付いてたの。俺。
だって母ちゃんいなくなるの、俺何かした?
うち貧乏なの、俺が悪いの?拝まないから?
だろ?いったい誰のせいなんだって。
ガキの俺が何も出来ないじゃん。
従う以外になかったんだよ。
だから権力や権威が嫌いなんだ、今でも。
奴ら有無を言わさないだろ。
こっちの話聞かないじゃん。