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異常性愛
第16章 萎凋
『あたしのこと、好き?』
『うん。』
『うん、だけ?それだけ?』
『だって嫌いじゃなから、
いいえ、じゃないじゃん。』
雅美は頬を脹らませ、少し怒った表情をした。
『あのね、そういう時ってさ、
普通はそんな返事しないんだよ。』
『だってさぁぁ、恥ずかしいじゃん。』
『それを頑張って言うからイイんじゃん。』
『じゃ雅美はどうなんだよ、俺のこと。』
『好きだよ。・・大好き。』
『・・・・。』
社の裏の大人の行為が雅美を割り切らせたのか、雅美は思いのほかはっきりと答えてしまった。
それを聞いた少年の顔は真っ赤になったが、雅美には外灯が逆光になり少年の顔色まで見えない。
逆に顔を照らされる、雅美の顔が真っ赤になるのを少年は見て取った。
『顔赤いぜ、雅美。たぶん俺もだけど。ははは。』
ハッとして両手で顔を押さえ、指に隙間をあけて少年の顔を見る雅美。