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異常性愛
第17章 つづら織りの海
『だからさ、急に飛び乗るなって・・。
肺が破れるよ。』
『これぐらい大丈夫よ、あなたは。んふっ。』
晶子は肩をすくめ、悪戯な笑声を漏らし、私の胸元をやんわり噛んだ。
『って!おまえさ、最近すぐ噛むよな。
それ、なんなの?』
『そう?歯が伸びてるのかな?』
『カンプじゃないんだから、伸びないよ。
伸びたって俺を噛むな。』
『いいじゃん。怒らないのっ、チュッ。』
カンプというのは、晶子がペットに飼い始めたハムスターだ。
乱交パーティで私が家を空けた日、一人で夜を過ごすのが寂しいと、晶子は番(つが)いのハムスターをペットショップから連れ帰った。
翌晩、帰宅した私の最初の仕事が、ハムスターの名付けだった。