この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第17章 つづら織りの海

『あのさ、アキ。』
『ん?なぁに?』
『子供ってさ、どう思ってる?』
『あたしたちの?』
『そうだ。』
『ひょっとして、考えてくれてるの?』
『ぼんやりね。』
特に子が欲しいとは思っていなかったが、母のことを意識しだしてから、母の気持ちを考えるようになっていた。
子を持つ親の気持ち、我が子と離別する心境。
その立場にない私に、それを推し量ることは難しい。
もし私に子がいたとしたら・・。
そう考えることが多くなっていた。
『そうなんだ。あたしはいつでもいいよ。
あなたがそう思ったときが、その時ね。』
『俺次第?』
『そうね。』
『アキは欲しいって思いあるの。』

