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異常性愛
第17章 つづら織りの海
『でも・・・。
でも無理はしなくていいと思うよ。
あなたが、そう思えた時が、その時。
もし、ここでやめようって思ったら、
あたしは、あなたの決断を支持するわ。』
『そう? あぁ・・そう。』
『そうよ。だってあたしは
あなたの妻だもの。』
タバコの空箱を掴んでいた私の手を、晶子はそっと撫でた。
『元気出してね。』
そう言うと晶子は笑った。
『ああ、いや、ありがと。
応援、どうも。』
晶子に頭を下げた。
クシャクシャっと手荒に私の頭を撫で、晶子はクスッと笑う。
『洗い物、済ませるね。
コーヒー入れたげるよ。』
そういうと晶子は席を立ち、シンクに向かった。
別荘で朝食を作る優子と、シンクで家事をする晶子が重なった。