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異常性愛
第18章 大罪
    
入り組んだ地形の縁をなぞる 曲がりくねった海岸沿いの道路は、やがて海から遠ざかり、トンネルをいくつか抜けて街へと繋がる。
交通量が少し多くなり、街乗りに慣れた私は久しぶりの信号待ちにホッとした。

『そろそろだな。』

『結構早く着いたね。そんなに遠くないよね。』

助手席で膝を崩して座っていた晶子は、長い足を伸ばすと、おとなしめのパンプスにつま先を入れた。
心なしか今日の晶子の服装は、幾分 地味なものだった。


通勤客を運び終えたバスが、のんびりと役所前のバス停に並んでいた。
役所の駐車場のフェンスはあちこち錆び付いていて、お世辞にも綺麗とはいえない。
要塞のような二階建ての建物は老朽化が進み、壁には短いヒビがいくつも走っている。
同級生が勤める役所に比べ、随分とみすぼらしく、地域格差が顕著に表れていた。

----(やっぱ地方は厳しいんだな・・・。)



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