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異常性愛
第18章 大罪
『むつかしいね、ライターって。
火、ついた?』
『ついた、すまん。』
『緊張・・・しちゃうよね。』
『そうだなぁ。』
晶子は車にもたれ、空を見上げた。
つられて私も上を見た。
かすみ雲が薄くベールをかけた水色の空は、どこまでも高く、私の視界は水色に埋まった。
『迷ってる?』
『ああ、迷ってる。』
『そっか・・・。迷うよね。
簡単じゃないもん。』
そういうと晶子は、狭い車道を挟んで向かいにある畑の方に歩いた。
収穫がすんだ畑は畝がくずされ、彼岸花が鮮やかな色の毒々しい華を咲かせていた。
『ここ次、何つくるんだろうね・・。』
『さぁ、なんだろうな。』