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異常性愛
第18章 大罪
『あのさ。あたし、喜びすぎたかな?』
『そんなことないよ。』
『ごめんね、なんかそのせいだったら・・。』
『そんなんじゃないよ。ははは。
もし、母ちゃんに新しい家族があったら
迷惑じゃないかって、思ったんだよ・・・。
いまさらノコノコ俺が・・・。』
『ノコノコじゃないっ!!』
晶子は激高した。
初めて見た顔だった。
『あなたは、ノコノコ来たんじゃない!
いっぱい悩んだじゃない!
お母さんに会いたいって頑張ったじゃない!
何年も何年も待たされたのは、あなたなの!
いいじゃないの、
お母さんに家族があったって・・。
あなただって家族よっ!!』
大きな声でそう言うと、晶子は私を見据えた。
真っ赤な顔で歯を食いしばり、
ぷつんと一粒、涙を溢した。
『ごめん、言っちゃった・・。』
晶子は私に背を向け、涙を拭いていた。