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異常性愛
第18章 大罪
『悪かった。すまん。
そこまで言わせた・・。
俺が悪かった。 許してくれ。』
『あは、怒鳴っちゃった、喉痛い・・。』
晶子は笑って、涙を堪えた。
『あなた、子供のころね、
お母さんのこと¨ママ¨って呼んでたでしょ?』
『えぇぇ、なんで知ってるの?』
『ときどき寝言で呼んでる・・・ママって。』
『マジ?はやく言ってくれよ。
ママ、だって恥ずかしいな。
ははは・・。寝言で・・マジかよ・。』
『ううん、恥ずかしくないよ。
あなたにとって、ママはママよ。
他の誰とも違うわ。』
思春期の悪友達の手前、私は母を¨母ちゃん¨と呼んでいた。
いつしかそれが使い易くなり¨カアチャン¨と発音するのが楽になった。
どちらにしても私のそばには居ないのだから、母の呼称など どうでもよかった。