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異常性愛
第18章 大罪
『お花には毒があるらしいけど、
球根は食べられるんだよ。
すごいよね。食べられないように
がんばってあんな怖い花咲かせて。
あなたに似てる。
ホントは優しいくせに・・。』
『毒花かよ、ははは。
でも優しいんじゃないんだ。
俺はさ、弱いんだよ。
それは、わかってんだ、自分でも。
だから強がって隠すんだ。
サッカークビになったのも、
前の会社で揉めたのも、
ヘタクソで弱いからなんだよなぁ。』
『それは、若かったからでしょ。
今は強くなって優しくなったのよ。
叔父さんのときも、そうだった。
あのとき言ってくれたよね。
「大丈夫だ、俺がいる」って。
あたし百人力だったよ。
なんかねぇ、心に¨力こぶ¨できたの。
あの言葉が、あたしを救ってくれた。
その時ね、思ったの。
もしあなたに何かあったら、
あたしは命を懸けてあなたを守るって。
大げさだけど、そう思った。
あなたを苦しめるのが、あなたのお母さんでも、
あたしはあなたの味方よ。』