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異常性愛
第19章 変わらないもの
   
『そっちの娘さんは、アンタの?』

『はい、妻です。晶子です。』

『ベッピンさんやねぇ、白ぉてエエねぇ。』

『はじめまして、晶子です。』

『ほな、アンタも孫やねぇ、うれしいわぁ。』

そう言って祖母はクシャクシャの顔を綻ばせた。
人懐こいその笑顔は、私の気構えた緊張を解(ほぐ)してくれた。

『小芋サンでも炊こかいな。あきこちゃん手伝うて。』

『はい!よろこんでっ!』

晶子は本当に嬉しそうだった。
初対面の晶子に気さくな態度で接する祖母。
その慕わしさに、晶子は花咲いたような笑顔で答えた。


前の路地に原付バイクの音が聞こえ、それが門の前で止まった。
祖母は私たちを指差して、門の外に向かって来客を伝えた。

『倅が、きとるよ。』

『えっ?なに?』

門の向こうで女の声が聞こえた。

『お客さん?セガレってなんな・・・。』

門をくぐった白髪交じりの女は、作業着姿で日焼けしたふくよかな顔をこちらに向け、会釈した。




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