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異常性愛
第19章 変わらないもの
   
私は体の震えが止まらず、立ち尽くした。

母の泣く声は、私の全てを震わせた。
泣き声が響き、涙で視界は歪み、鼻が傷み、顎が軋むほど奥歯を噛んだ。

どうすればいいのか解らず、ぐしゃぐしゃになった顔で晶子を見た。
少し後ろで真っ赤な眼をした晶子は、上目に私を見つめ、無言で私の背中をチョンと突く。
¨声をかけてあげて¨と。

泣きじゃくる母を前に、私は喉から絞り出した。


『・・・遅くなりました。・・すみません。』


私が言えたのは、それだけだった。

それを聞いた母は崩れるようにひざまずき、私の脛を掴んで泣き続けた。

吼えるような母の泣き声。
三十年もの間 懺悔し続けた、母にしか許されない心の叫びだった。

私は足元の母に触れることもできず、ただ立ち尽くし震えていた。






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