この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第19章 変わらないもの
『ごめんよ・・だいすけ・・・ごめんよぉ!』
土下座するように謝り続ける、母への接し方がわからなかった。
晶子に背中を小突かれたが、私は硬直し、もう振り向くことさえできなかった。
『あなた・・お母さん・・・ね・・
あなたにしかできないの・・・
ね、助けてあげて・・おねがい。』
私の背中に額をつけた晶子の涙声で、私はやっと母の背に手を添えることが出来た。
『・・・どうかもう、直ってください。
・・・お顔、見せてください。』
立ち上がることのできない母の肩に手をかけ、私と一緒に母を立たせた。
華奢な母の両肩は、私と同じように震えていた。
それでも母は、自分の胸の前で併せた手を固く握り、私を拝むように『ごめんなさい』と呟き続ける。