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異常性愛
第19章 変わらないもの
『大輔、元気にしてたの?』
『え、うん、まぁね。』
『大輔には苦労させたね、ママは。』
『いや、好きにやってたから、
大丈夫だよ。』
母は目を伏せ、首を振った。
『あなたの一番大事なときに、
ママはいてあげられなかった・・・。
私の産んだ子の中であなたが一番気になってた。』
『そう・・・なんだ・・。』
『将夫はパパに懐いてたし、
佳江はお婆ちゃん子だったでしょ・・。
大輔はいっつもママと一緒だったから。』
『そうだったかな・・。』
『あなたは他の子より、ずっと思いが強くてね。
家を出るときも ぎりぎりまで
パパと話し合ったのよ。
大輔を引き取らせてくれって・・。
でも兄弟をバラバラにさせたくないってね、
パパは引き取らせてくれなかったの。
犬猫じゃないって・・・。』