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異常性愛
第19章 変わらないもの
母と暮らす機会は、やはり私の力の及ばないところで判断されていた。
父の考え方一つで私の人生は変わったかもしれない。
『俺、ママと暮らしたかったよ・・。』
『・・・・。』
『ママは入院したって言われたんだ。』
『・・・・。』
『あの時、おやじ・・いやパパは、
ママの所に行くか、あそこで暮らすか、
俺に聞いてくれなかったんだ。
後で、再婚するときに初めて聞いたんだ。
ママと離婚したって。
もし、あの時聞かれてたら、
俺は・・・
俺は、ずっとママと一緒だったかもしれない。』
『そうだったの・・。』
母は目を伏せた。
今となってはどうしようもない話だ。