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異常性愛
第20章 綾繋ぎ
長年、晶子を抱き続けた私の直感は、晶子の性癖を看破したようだった。
詳しい事情は解らないが、やはり過去に大きな失恋をしたのだろう。
その男に捨てられたのか、死に別れたのか私は知らない。
その男が晶子を殴り、傷つけ、快感を貪る外道だったのかも知れない。
だが私がそれを知る必要はない。
明日の晶子を、今よりもっと愛していると確信できたからだ。
私に晶子の過去はもう必要ない。
愛を失う怖さ。
それが、晶子に被虐的なセックスを受け入れさせた。
愛した男を逃さないために暴力を許し、愛される条件として自らに痛みを課してきた。
いつしかそれが晶子の性嗜好として定着し、興奮のスイッチをそこに仕掛けた。