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異常性愛
第21章 ギブ・アンド・ギブ 前編
イベント最終日、展示会終了間際に私の携帯電話が震えた。
優子からのメールだった。
《ディー、ごめん。
打合せ長引いて、今出た。
お部屋に直行します。》
端的で解りやすい内容だった。
忙しい合間を縫っての密会。
優子のバイタリティーに感心した。
設営したブースの解体や搬出作業があって、イベント最終日は早く終う。
他業種の知り合いを紹介して、優子のビジネスチャンスをお膳立てしてやろうと思っていたが、優子はそれまでには間に合わなかった。
その日のイベントは来客も少なめで、早めに片付けの済んだ我社のブースは現地で終礼し、解散となった。