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異常性愛
第21章 ギブ・アンド・ギブ 前編
部屋に入るなり私に飛びついて首にぶら下がった優子は、ひと月ぶりに再会した私を満面の笑顔で迎えてくれた。
『元気にしてたか?』
『うん。ディーは?』
『まぁ、なんとかね。』
優子にキスした。
分厚い唇の感触と呼気の匂い。
それが私の奥底にある懐かしい感覚をつついた。
私を気遣っているのか、優子は香水をつけていなかった。
少し汗の匂いが混ざった優子の体臭を嗅ぎ分け、首元に顔を近づけ首筋を舐めた。
『はぁぁ・・。』
溶けるような吐息を聞かせ、優子は脱力した。
抱きしめた襟の奥に見える背筋から優子の匂いがする。
ムワッとしたその女臭さが、私を陶酔させてくれた。