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異常性愛
第21章 ギブ・アンド・ギブ 前編
『ああ、そうそう。
母ちゃんだったよ。
俺は母ちゃんのが好きだって言ったらしい。』
優子は小さく手を叩いた。
叩いた手を胸に当て、目を閉じた。
『よかった・・。』
『ああ、よかったよ。』
『あたし、それがものすごく気になってたの。
ディーのお母様への気持ちが
全部そこに詰まってる気がして・・。
その結果次第で、
ディーに二度と逢えなくなる気がしてた。』
優子はよく解っていた。
その答えを聞くことが、私が母を探した理由のひとつでもあった。
確かにその結果によっては母との再会が、私に別の重荷を背負わせたかもしれない。
『優子の感性は、俺に合うのかもしれないな。』
『そう?うまくやってけそう?』
『ああ、そんな気はする。』