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異常性愛
第22章 ギブ・アンド・ギブ 後編
『後悔するかな、俺。』
『それもわからない。けど、
後悔させるように頑張っちゃうかも。
いい女、逃したぁって。うふっ。』
『だろうなぁ。』
『ねぇ、ハッキリさせなきゃダメなの?
ぼんやり 傍に居てやろうって思わない?』
『ぼんやりねぇ・・。』
直情的で融通が利かないのは私の方だった。
これまで女性と遊んできたように割り切ればいいのだが、優子に関してはそれができない。
既に惚れてしまっている。
『あたし、見返りは要らない。
電話も無理に出なくていい。
都合よく私を抱いて・・。
あたしを好きにしてくれていい。
だからハッキリさせないで・・。』
『罰当たるよ。
大事な人なんだよ、お前は。』
『だったら、大事な人のお願い聞いて。』
溜息が出た。
天井の装飾を目で追いながら、この夏のことを思い返していた。