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異常性愛
第22章 ギブ・アンド・ギブ 後編
私は人の願いを叶える事ができるような人間ではない。
自分の望みすらあやふやで、それを他人に気付かされるような意志の弱い軽薄な人間だ。
好色でズルくて嘘つきで、悪の権化と呼ばれても違和感が無いような男だ。
なのに、優子は私のような男を慕い、自らを蔑(さげす)んででも、私との関係を維持しようとしている。
優子の男運の無さをつくづく不憫に思う。
私は優子に大きな借りがある。
優子の求めに応じることでそれを返すことができるのなら、その願いを叶えてやるべきなのかもしれない。
いずれ、優子を失うことを覚悟の上で・・・。