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異常性愛
第23章 原石と宝石
『誘われました?主人に。』
『ああ、近々に伺わせて貰うよ。』
『ぜひ。もうすぐ壊しますけど、あの家は。』
『そういうことになるの?転売しないの?』
私が改装を手掛けた家だ。
心残りがあった。
『ええ、壊して欲しいって
お願いしたんです。私。』
真美は小さく微笑んだ。
『ああ、そう。もったいないね。』
『大輔さんと涼子さんの
想いが詰まってますものね。』
『まぁ・・・そうだね。』
『私は残したくありません。』
きっぱりと答える真美には、どうもさっきから私に食って掛かるような雰囲気がある。
亭主にヘアスタイルを押し付けられたことで、涼子への敵対心を抱いているのかもしれない。
それ以外にも真美には所作や言葉遣いに涼子を思わせるような印象がある。
涼子に未練を残した亭主が、真美に無理強いしてるのかもしれない。