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異常性愛
第23章 原石と宝石
『真美ちゃん、車に乗ろう。少し走ろう。な。』
『はい・・。』
真美を助手席に乗せ、私達は駐車場を出た。
雪はさっきよりも強くなって、ビル風に吹雪いている。
積もることはないだろうと予想していたが、歩道の植え込みは白い帽子をかぶっていた。
『だいぶ降ってきたね。積もるのかな。』
『そうですね、すっかり・・。』
真美は外も見ずに俯き、手入れされたネイルを見つめ、爪先を撫でている。
長くなるかもしれない。
帰りが少し遅くなると女子社員に電話した。
『ごめんなさい・・。』
『いいよ、構わない。』
あの豪邸一軒分の仕事を、真美は私に持ってきた。
すべて一任され予算は青天井だ。
勤務中の少々の身勝手も職場には通せる。