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第23章 原石と宝石

　　　
『大輔さん・・ありがとう。
　気を使わせてごめんなさい。』

『いやいや、折角来てくれたのに、
　この天気じゃどこも案内できないなぁ。』

『あの人・・・主人は、
　涼子さんを思って私を抱くんです。』

突然、真美は本題を切り出した。

『真美ちゃんは先生にそう感じるんだ？』

『ビデオを流すんです。アノ時に。』

『ビデオ？』

『はい。涼子さんがシてるんです。』

『何を？』

『セックスとかオナニー・・・。』

『えぇ？で、それを見ながら
　先生は真美ちゃんと？』

『はい。
　涼子さんがいいって言われながら・・。』

『それは・・・なんとも・・・なぁ・・・。』

亭主の変質性を真美は暴露した。
行為を撮影する心理は理解できるが、前妻との行為を新妻に見せながらセックスをする感覚には、いささか首をかしげる。
さすがにあの男のやることは常識を超えている。