この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第23章 原石と宝石
雪が強くなり吹雪き始めた。
積もれば真美の運転では家路が心配される。
『真美ちゃん、
そろそろ帰った方がいいね。雪がほら。』
少し窓を開けると、ビューっと風が鳴っている。
『そうですね。私、運転下手だから。』
『じゃ、僕ここから歩くよ。
次の信号左に曲がれば帰り道に出るから。』
『そんな。私、送ります。』
『いや、違うんだ。
寄り道もあるし、大丈夫。』
『大輔さん、今日は、ほんとに・・・。』
『気をつけて帰るんだよ。
じゃ、また連絡するから。』
真美は車の中で運転席に移り、私に一礼して車を出した。
雪の中で手を振り、信号が変わるまで真美の運転するセダンを見守った。
『まったく世話が焼ける・・・。』
溜息が白く煙った。