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異常性愛
第23章 原石と宝石
仕方なく右手を出し、胸ポケットを探った。
優子からの着信だった。
『もしもし。』
《珍しい!電話に出るなんて。》
『外なんだ、もう寒くて。』
《あら、かわいそう。》
『だろ?あの図書館から歩いてる。散々だ。』
レンガ造りの図書館の前で、私達は落ち合うことが多い。
《迎えに行こうか?》
『時間あるの?お前、今どこ?』
《高速降りるとこ、川沿いの。》
『図書館に戻るよ。来てくれ。』
《はぁい。》
相変わらず優子とはタイミングが良い。
電話を切り、すぐさま女子社員に電話した。
夕方まで優子と過ごすことになる。