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異常性愛
第23章 原石と宝石
『もしもし、チアキちゃん?
ショールーム任せちゃっていいかな。』
《ええ、構いませんよ。
遅くなるんですかぁ?》
『そうなんだよ、
お昼、ご馳走になることになって。』
《いいですねぇ。きれいな人ですし、
変な気起こしちゃダメですよ。ふふ。》
『ははは、ご飯だけにしとくよ。』
《ごゆっくり。こっちは大丈夫ですから。
一日暇ですよ、天気悪いし。》
『ごめんね。
あ、それとさ、さっきのCADなんだけどさ、
出力して俺のデスクに置いといてくれないかな。』
《あれ、凄いお宅ですよね。
大輔さん受けるんですか?》
『そうなりそうなんだ。だから昼食も断れなくて。』
《わかりました。やっときます。》
『ごめんね。お願いしときます。』
コーヒーのお釣で買収した女子社員は、私の雑用を引き受けてくれた。
図面をデスクに置いておけば、その内容から受注の規模を周囲に無言で知らしてくれる。
昼間にショールームを離れようと誰からも批判は出ない。