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異常性愛
第24章 月
涼子を最後に抱いた時、母や祖母と食卓を囲んだあの時と同じ、身を焦がすようなやるせなさと切迫感が私を覆う。
だが幸福感と隣り合わせの、そのどうにもならない感覚が心を満たす度、切なさから逃れるように私は優子を好きになってしまう。
『こうしてると、
セックスより気持ちいいよ。』
『ほんとぉ?ずっとこうしてようかぁ。』
『ああ、いいよ・・・。』
『うふっ。』
しばらくそうしていると、腕の中でジタバタと優子が蠢き始め、私の腕に抱かれたいのか、自分から私を抱きしめたいのか、あちこちに手を回しては「うぅん、うぅん」と困ったように弱く唸りだした。
『どうしたの?じっとしてなよ。』
『あぁん、なんか、
気持ちがグニグニしちゃう。
ここ開けて中に入りたい。』
優子はやりきれない顔をして、私の胸を掻き毟った。
やはり優子は感受性が私と近い。
自然と心が緩み、笑顔になってしまう。
愛する相手に愛される。
愛されていることが解る。
こんなに嬉しいことはない。
愛しあう。
それは容易く、遠い。