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異常性愛
第25章 おまじない
スロープを下りてきたタクシーに荷物を積みこんで、会社を出た。
オフィス街を抜け、バイパスへの道を運転手に指示し、それまでの時間で今日のプレゼンを脳内シミュレーションする。
真美がどこまで趣旨を理解してくれるのかが鍵になるが、頭の悪い娘ではない。
私のペースで進められるだろう。
途中、優子からメール着信があったが、返信せずにおいた。
昼飯を食えという内容だった。
相変わらず優子は母性的に私を気遣ってくれるが、今日、亭主と呑むことは伝えていない。
忙しい優子の気を揉ませたくなかった。
車はバイパスに入った。
渋滞もなくスムースに流れている。
その間、私は想定問答を繰り返し、真美へのプラン説明に備えた。
しっかりプランニングする、任せろと約束した。
相手が小娘であろうと全力を尽くすつもりだった。