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異常性愛
第25章 おまじない

『でね女の子だったらこれで、
男ならこっち。
壁はね・・・これ見て、これ。
ほらクレヨンなんてすぐ消えるんだよ。
サッと拭くだけ。
いっぱい落書きさせてさ、いいでしょ。
真美ちゃんもお掃除ラクラク。ね。』
『なんか、楽しみ・・・。』
『いいよね。将来、画家になるかも。はは。』
『ここはえっと・・・家事室か。
えっとね家事室はっと・・・。』
あれこれ持ってきた資料を並べ、真美を引き込んでいく。
真美は目を輝かせ、サンプルを手に取り、自らマウスを操作してどんどん自分の家をデザインし始めた。
楽しそうだった。
あの雪の日とは違い、目の前の真美は表情を緩めて笑っている。
私とチアキが、図面とPCモニターを睨んだ時間が報われた気がした。

