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異常性愛
第25章 おまじない
   
真美は頷くと、意を決したように立ち上がった。

『大輔さん、こっち・・。』

『え?どこ行くの?』

真美に導かれ、後についていった。

吹き抜けに緩いカーブを描く、二階へと続く階段。
それを上がると、絨毯敷きの薄暗い二階の廊下には両側にドアが並ぶ。
その一番奥のドアで足を止め、ノブに手を掛けた真美は私を見つめる。

『寝室ですけど。』

気が退けた。
罠にかかるような気がした。

『いや、真美ちゃん、
 そこは良くないよ。』

『どうして?』

『そりゃそうだろ。この感じで。』

『気にしないで。』

真美は私の手首を掴み、寝室のドアを開けた。
カーテンを閉ざした暗い部屋に、キングサイズのベッドが据えてあった。
ローボードには酒が並んでいて、空瓶が転がっている。



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