この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第25章 おまじない

真美はベッド脇のリモコンを手に取り、天井に向かってボタンを押した。
機械の作動音と共に天井から巨大なスクリーンが降りてきて、対面からプロジェクターの強い光が放たれた。
スクリーンに投影されたのは涼子だった。
懐かしい笑顔だった。
子供の運動会の様子をおさめたホームムービーだ。
帽子を抑え、我が子を指差し喜んでいる。
ズームされた先に涼子の子供が懸命に走っていた。
『子供さんだね。』
『ええ。』
『これが?どう・・』
突然、ノイズが入り場面が変わった。
椅子が映されている。
場所はこの家のリビングのようだった。壁紙が同じだ。
画面にさっきまでの手振れがなくなり、三脚に据えたカメラで撮られているようだった。

