この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第25章 おまじない

『私はこの人が嫌い。
なのに主人はこの人を忘れない。
綺麗で、上品で、頭が良くて・・。
誰もがこの人をいいって言う。
私はこの人みたいになれないのに、
私・・・真似させられて・・・。
こんな髪型も服もこの家も、
みんなイヤ!』
リモコンを握る真美の手が震え、ギュッと鳴った。
『真美ちゃん・・・。』
『私、ここに来るんじゃなかった・・・。』
真美のプライドとナルシズムは、ズタズタに切り裂かれ壊れていた。
猛烈な承認欲求が真美の中で渦巻いているのだろう。
それが叶わないことをここに居ない涼子のせいにし、涼子を憎悪の対象としているようだった。

