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異常性愛
第25章 おまじない

意味はない。
それに気付いたのは最近だ。
涼子を¨人¨として愛せたからだ。
涼子から愛されていると、私が気付けたからだ。
『僕は真美ちゃんを素敵だと思うよ。
美人だし、
しっかり鍛えて自分を大事にしてる。
僕の若い時と全然違う。
今の生き方が真美ちゃんらしいのか、
それはどうかわからない。
でも、先生が無神経なだけで
真美ちゃんは何も悪くない。
何も間違ってないんだよ。』
別荘で優子に自分の生い立ちを打ち明けた時と同じように、真美が私に見える。
幼い頃の私が、今の私に声をかけてもらえたら、どんなに救われただろう。
「お前は間違ってないよ」とあの時、誰かに言ってもらえたら、あの頃の私はどんなに楽になれただろう。

