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異常性愛
第26章 ならず者の食卓
性欲との鍔(つば)迫り合いを征し、私達は家に着いた。
車を降りるその時まで、私は真美の手を握っていた。
それに気付いたのが車を降りてからだった。
どうかしている。
玄関で『どうぞっ』と言い放ち、私を置いて真美は小走りでシンクに急いだ。
カップを洗って水気を拭き取ると、カウンターの上に置いたカップと向き合い、うっとりと眺めている。
キッチンの照明が純白のカップに反射し、素顔の真美を白く照らしていた。
真美は綺麗だ。
『私のカップ・・。』
嬉しそうなその姿に、私も気が楽になった。
『さぁ続きやろうっ。』
『はぁい。』
食器棚を開き、両手で大切そうにカップをしまうと、真美は私を見てニッコリ笑った。
こちらが照れ臭くなる。