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異常性愛
第26章 ならず者の食卓
下拵えは済ましていたのだろうが、それにしてもこの短時間でこれだけの品数はたいしたものだ。
亭主が真美を娶(めと)ったのは、料理の巧さに因るものかもしれない。
『どこかで習ったの?』
『料理教室には行ってましたよ。
花嫁修業で。』
『へぇ、値打ちあるよ。』
料理教室に通ったこともあるだろうが、刃物の扱いやキッチンでの動きを見る限り、それが付け焼刃で身につけたものではない事は解る。
コーヒー豆を炒るようなマニアックな面もある真美は、物事を掘り下げて理解を深める娘なのだろう。
並んだ料理はどれも手が込んでいて、以前 優子と食べたルームサービスにも引けを取るようなものではない。
『先生は
そこに惚れ込んだのかもね。』
『だといいんですけどね。』
『そうだよ、きっと。』