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異常性愛
第26章 ならず者の食卓
グラスを運ぶ真美はにこやかだった。
亭主を羨ましく思う。
料理上手な美しく若い新妻は、十年経っても今の涼子や優子の年齢に達しない。
『十年先はわからないわ』と優子は私に言ったが、その意味がよくわかった。
ガレージのシャッターを巻く音が聞こえた。
亭主が帰ったようだ。
『噂をすれば、ですね。』
真美は玄関へ出向き、甲斐甲斐しく亭主を迎えた。
善く出来ている。
至らない所があったとしても、いい妻になろうと真美は努力している。
報われて欲しいと心底から思う。