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異常性愛
第26章 ならず者の食卓
亭主は私の真美への性情動を見抜き、核心をついた。
真美のプライドを粉々に吹き飛ばし、泣き叫ぶ真美を握り潰したくなる、私のどうしようもない気持ちを亭主は解っている。
弱者へのさらなる虐待が、身を震わせるほどの快感を生み出すことも、亭主との共通した性癖だった。
目の前で悪魔が笑う。
『どうだ、真美を抱いてくれんか。
私のフェラーリを。』
そんなことをすれば、真美への慰めも、真美が胸に抱えたコーヒーカップも、すべてが嘘になってしまう。
『できませんよ。』
『頼むよ、大輔クン。』
亭主はほくそ笑んで、私の答えを待っている。
『あなた・・・大輔さん、困ってるわ。』
真美の声に驚き、私は椅子から身体を浮かせた。
リビングのドアノブに手を掛け、真美が立っていた。