この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第26章 ならず者の食卓
『あなた、それで涼子さんのこと
忘れてくれますか?』
亭主が私を口説き落とそうと神経を使っている所で、真美が口を挟んだ。
今は小娘が入り込むタイミングではない。
場の空気が熱を帯びてしまう。
それが真美の浅はかな所だ。
『もともと覚えとらんよ。
あれはここに居た頃から人形だ。
大輔クンにうつつを抜かしてからは。
ほほほ。』
『じゃ、なぜ?
アノ時に
涼子さんがいいって仰るの?』
『お前が嫌がるからさ。
私はそういうお前が好きなんだよ。
ほほほ。』
『私は、私でいたい・・・。』
真美は弱々しく本音を吐いた。
亭主はキョトンと真美を見ていたが、みるみる紅顔し、険しい形相になっていく。
『なんだと・・・。』
『私は・・私は私でいたいっ!』