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異常性愛
第26章 ならず者の食卓
『あなた・・・。』
『大輔クンを
萎えさせるわけにいかん。
ほほほ。』
『ここに居てもいいの?』
『居ればいい。
私はお前の料理の虜だ。
もう少し塩分を控えてくれ。
血圧が最近高くて悩んどるんだ。
ほほほ。』
機嫌を直した亭主は、私のグラスにワインを注いだ。
『まぁ、座れ。呑み直そう。
真美、身体を洗ってきなさい。』
真美は照れ臭そうに唇を結び、チラッと私を見た後、キュッとひとつ首を傾げるとリビングを去った。
ひと騒動おさめ、私は椅子に腰を落とし、息を吐いた。
『先生、
出てけなんて酷いですよ。』
『出てかないさ、
ああ見えて真美は強い。
涼子は狡猾だったんだ。
私に逆らうようなことはしなかった。
だから信用できん。ほほっ。
だが真美は素直だ。
怒りも喜びすぐに態度に出る。
あれで子が欲しいと言うんだから、
可笑しいよ。ほほほ。
まぁ老いていく私が
今のうちに出来ることはしておいてやろうと思うが、
真美にはもう少し賢くやれるように
教えてやらんといかんのだよ。
老いた私の資産を
管理できるようにな。』