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異常性愛
第27章 業
私は性欲の赴くままに、真美を抱くことができなかった。
これは偶然だ。
真美がもっと狡賢い女であれば、間違いなく真美を抱いている。
私が真美を神聖視してしまうのは、化粧を外した童顔や、真美が奏でる少女のような音色ではなく、その見かけ以上に持っている、真美の正直さへの畏怖なのかもしれない。
真美の持つ素質、それを私は羨ましく思う。
コンビニでコーヒーを冷ます真美、カップに顔を突き合わせ満足そうに眺める真美、顔を洗いタオルを片手に素顔で微笑んだ真美。
今日一日、真美と過ごし、私は真美を好きだと思うことがあった。
だがそれは好意ではなく、真美への憧れだった。