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異常性愛
第27章 業
『大切な人に順番なんて無い。
大切なものは大切なんだよ。
真美ちゃんに大切な人がいるなら、
それを大切にすればいい。
もし、そうできてないと思ったら、
その人はもう大切じゃ無いんだよ。
今の僕にとって
真美ちゃんは大切だよ。』
真美は一度息を吸い、それを噛み締めると俯いて何度も小さく頷いた。
『ありがと。大輔さん。』
『こちらこそ。
真美ちゃんにお礼を言われると嬉しいよ。
ありがとうね。』
インターホンがタクシーの到着を告げた。
真美はそれに応対した後、亭主を探したが亭主は顔を出さなかった。
亭主には亭主の思いがある。
今は私に顔を見せないと判断した、亭主の気持ちがよく解った。