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異常性愛
第28章 媒介
私の腕にギュッとしがみ付き、欠伸で涙目になった私を見上げ、晶子は微笑む。
『あなた、パパよ。』
『へ?』
『授かっちゃった。』
『え?マジ?』
立ち止まって晶子を見た。
とっておきの秘密を打ち明けた晶子は、顔の真ん中にキュッとシワを寄せ『うん。』と頷いた。
私の胸に隆々と盛り上がる感情の塊。
天を仰いだ。
握った拳が震えた。
『ホントかよ。ぃやったっ。』
私に血縁ができる。
真っ直ぐに愛するものが私にできる。
堅い何かを背筋に添えられた気がした。