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異常性愛
第28章 媒介
『やったな、アキ、やったな。』
『嬉しい?』
晶子を抱きしめた。
『嬉しいに決まってるだろ!』
『あたしも嬉しい・・・。』
自宅近くの堤防で、憚ることなく晶子を抱きしめた。
ジョギングしていた年配女性が私たちを見て笑っていた。
何も知らないその年配女性から祝福されたように感じ、私は嬉しさのあまり、¨ありがとう¨の笑みを返した。
薄暗い私の人生に光が差した。
走り回りたくなるような喜びが込み上げ、嬉しい涙が出た。
幼い頃の私に伝えてやれる。
お前は幸せになれるんだと。