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第5章 月への道を

朝になりタクヤは子供を抱き上げ頬ずりをした。
子供はキャッキャ喜んでいた。
そして子供を下ろし、妻を強く抱きしめた。

「行ってくるね」

タクヤの様子がいつもと違い不安がいっぱいだった。

タクヤが家を出た後に
義父のユウイチに電話をし
理由を聞いたが、ユウイチは知らないと言った。
が、タクヤの様子を事細かに聞いていた。

妻はタクヤのスマートフォンの位置情報を確認した。
幸いな事にタクヤは電源を入れたままだった。

タクヤは実家に向かっているようだった。

タクヤの妻はタクヤの行き場をユウイチに伝えた。

妻は子供を自分の実家に預けてから
そちらに向かうと連絡をした。