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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
死んでしまったお腹の赤ちゃんにすまないけれど
りえにまた魂を赤ちゃんが吹きこんでくれたのだと、
ユウイチは感謝した。

りえは涙を流し嗚咽していた。

悲しい感情をりえは取り戻し
それにより身体の神経も目を覚ましたのだろうか。

りえの手は弱々しく拳を作っていた。


「ママ?ママ!」

双子が保育園から新井に連れられ帰ってきた。

りえは視線を子供達に向け
嬉しそうな表情をし、目にいっぱい涙を溜めていた。

「ママ?ママ、分かる?僕ユウヤだよ。分かる?」

ユウヤは必死にりえに自分を訴えていた。
ユウナはユウヤより一歩下がりユウイチの手をギュッて握っていた。


ユウヤの頭に手を上げ頭を撫でた。
そしてユウナの方に視線を移し手を伸ばした。

ユウナは目にいっぱい涙を溜めて
ゆっくりりえの傍にに行くと

「ママー!」
抱きつきながら泣いていた。
ユウヤもユウナに連られ泣いて
りえに抱きついた。

りえは二人を交互に撫でながら
小さく何度も頷いていた。


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