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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
翌日からりえは白湯から口にものを入れる練習を始めた。

ゆっくりゆっくり胃に流し込んだ。

人間に戻れたような気がした。

食事が重湯になり
おかゆになると、身体を動かすリハビリも始まった。

人に支えながらも、
久しぶりに地に足をつけなんだか妙な感じがした。

そして、車椅子に乗り介護職員に車椅子を押して貰いながら、
リハビリをしに病室を出ると
女性がりえの近くに寄ってきた。

タクヤの妻だった。

りえはタクヤの妻を知らなかったが
タクヤの妻は病室の名札でタクヤの前妻だと分かっていた。


「お元気になられたようで…良かったです」

りえは知らない女性に声を掛けられたが
意識が無いときに面識があった人なのかと思い
礼を言った。


タクヤの妻はりえが何故意識が無くなったのか
知らなかった。

そして自分はタクヤの妻である事をりえに言い、

タクヤが自殺を図り、命は取り留めたが意識が戻らないと、話した。

暴行容疑で起訴されているが
タクヤは暴行してしまった事を悔いて自殺を図ったようだと、りえに話した。


りえは、身体が一瞬固まった。


自分も死んでしまいたいくらいに傷つき
何度も傷つけられていたが

傷つけていたタクヤも自分と同じように
傷つき、どうしようも無い葛藤があったんだと。


タクヤに暴行を受けていた時
タクヤが居なくなってくれたらいいと思ったが
それは間違いで
タクヤが死んだら、タクヤを愛するこの女性を悲しい目に合わせる事になる…



タクヤを追い詰めたのは自分。
許そうと、りえは思った。







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