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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
りえはリハビリの帰りに
タクヤの病室に寄った。

タクヤは青白い顔をして
酸素を送る管が鼻に入れられ
心電図があった。

不正脈や無呼吸が度々あるようだった。

顔は浮腫み布団からは、無意識に動いてしまう手が出ていた。


りえはタクヤの姿に愕然とし

「タクヤくん、私よりえよ。ずっと苦しめてごめんなさい。本当、謝りようが無いわ。
でも、タクヤくんを愛して待っている家族がいるの。
だから…だから戻ってきて。
辛いより、幸せがいっぱいだったでしょ?
優しい奥さんが待ってるじゃない!
もう、何してんのよ、何で自分から命を絶つのよ。
死んだらダメよ!
笑って家族を幸せにしてあげなくちゃ、ダメよ。
大切な宝でしょ?」

りえはありったけの声で

「早く目覚めてあげてよ!」
りえは泣きながら眠っているタクヤに訴えていた。


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